“Pitch Perfect”

散々アカペラをやっている立場でありながら一度も観たことが無かったので、観ました。まずは1から。 


Pitch Perfect - Trailer (HD)

青春時代をアカペラにぶつける、アメリカの大学生たちのストーリー。

日本でも大学に入ってアカペラサークルに入る人めっちゃ増えてます。ここ10年くらいで全国のアカペラサークルが300〜400くらい増えてるらしいです。

ピッチ・パーフェクト』で描かれる世界は自分が大学生時代に所属してたアカペラサークルとはいろいろ違うところばっかりで、いろんなことがとにかく新鮮。

アメリカンアカペラのスタイル

主人公の大学入学から始まり、日本の大学でも見られるサークル勧誘があるんだけど、アカペラグループの在り方?がそもそも日本とは違う。

サークル単位での勧誘というよりはグループ単位での勧誘(ただ、入会オーディションには全バンド集まってたから、母体は一緒なのかも?)。大学卒業に伴ってメンバーが抜けて、新入生が入ってを繰り返して、1つのグループを続けていく感じらしい。

日本ではほとんど見ないやり方なので驚いたけど、Rockapellaがまさにこのやり方。メンバーチェンジが頻繁でScottとJeff以外わかんないよ!って思うこともあったけど、この映画観たらちょっと納得した。

アメリカンアカペラの演奏 

演奏も日本のアカペラとは違う。日本のアカペラは歌うことだけに意識全振りしてるけど、この映画の中のアカペラは振付やパフォーマンスが盛りだくさんで、視覚的にも楽しい。

プロのアカペラグループでもこれほど振付を盛り込んでいるグループは見たことが無い。しいて言えば、2009年に放送が始まった"The Sing-Off"にPentatonixが出場した時は割りとパフォーマンスをしっかりやっていた。ただ、Pentatonixのライブでのパフォーマンスは自然体というか、決められた動きみたいなものはほとんど無かったから、番組やイベント用の1曲入魂の時にだけパフォーマンスの比重を高めるってことなのかも。

アメリカンアカペラのゲーム

あと、Riff Offっていう、なんだあれ?ゲーム?っぽいことをやっていて、あれすげーなと。ルールが厳密にはよくわからんけど、かなり音感鍛えてないとできないであろうゲーム。でもそんな中アカペラやってる人間はたぶんやりたくなっちゃうやつ。説明難しいから実際に映画で観て!笑

日本のアカペラと違うからいろいろ感じる。

日本のアカペラグループって基本的に5〜6人で構成されてることが多いけど、映画に出てくるグループの構成人数はさまざま。4人編成(まぁこれは日本でもある)から20人くらいいる大所帯まで。なんで日本では7人以上で構成するバンドが少ないんだろう?

他にも、グループの中でマイクを持つ人と持たない(生声で歌う)人がいるのも日本では珍しい。マイクが無ければ声量は物足りなくなるけど、人数でカバーする方法もあるし、マイクを持たないことでアクロバティックなパフォーマンスがしやすいというメリットも生まれる。アカペラでできることの可能性がすごく大きく感じる。

人数が多いグループの場合、アレンジも(日本のアカペラ経験者からすると)独特。ロングトーンをするコーラスとリズムを刻むコーラスが共存できるだけの人数的な余裕があるので、アレンジの幅の広さを感じる。こういった日本では珍しいアレンジは、自分が編曲をする時の良い参考資料になる。

 

とりあえず1だけ観て、おもしろいポイントだらけだったし、クライマックスも当然アカペラを聴いて盛り上がれるのでとにかく楽しい。早く2と3を観たい。時間が取れたら2はAmazon Primeあたりで観よう。